どこかの本

誰かのお話かもしれません。それが誰なのか、私達は知ったところでどうすることもできないのでつまりそういうことです。

2015-11-09から1日間の記事一覧

花と彼女

いつででも、彼女は私に花束を差し出した。それはそれは見事な花束だった。優しく目を細め、はにかんで私の前に差し出す彼女はこれで何回目になったのだろうか、それすらも忘れるほどに何度も彼女の笑顔を見ている。優しい色をしたその表情が私と正反対で気…